【棟瓦改修】耐震耐風工法

2025/11/21 08:35

お客様より

「自宅の屋根は現在、瓦葺きで施工しているのですが、瓦自体はそのまま活かしながら、屋根の重量をできるだけ軽くする方法はありませんか」

というご相談をいただきました。

瓦屋根は耐久性に優れ、美観にも大きな魅力がありますが、構造上どうしても一定の重量があります。そのため、近年は耐震性向上の観点から“屋根の軽量化”に関心を持たれるお客様が増えております。ただし、「瓦をそのまま使用したまま軽量化する」ことには技術的な制約があり、現実的には大幅な軽量化が難しい場合が多いのが現状です。

瓦そのものの重量は素材によって決まっているため、瓦を活かしたまま大きく軽くする手法が限られてしまうためです。とはいえ、以下のような部分的な軽量化や、実質的に荷重負担を軽減する方法はご提案可能です。

◆ 瓦を活かしながら検討できる主な方法

1. 棟部(むね)の仕様変更による軽量化

 伝統的な熨斗(のし)積みの棟を、7寸丸などのシンプルな棟仕様に変更することで、

 棟部分の重量,熨斗(のし)五段積み → 7寸丸1本伏せにすると、概ね「約85〜90%」の荷重削減が見込めます。湿式のし(5段)+冠瓦+葺き土等を含めた棟部の総重量の事例:棟部総重量 = 214.970 kg(ある基準断面での値)。この資料は「棟部総重量214.970kgを棟部1.00m当たりに変換」していて、長さ1.95 mの断面で出していることが明記されています。7寸丸(1枚あたりの重さ・寸法):製品表・流通情報で 7寸丸瓦は1枚あたり約3.7 kg 程度、寸法(働き幅)がおよそ 260 mm(0.260 m) とされているデータがあります。

熨斗(のし)五段積み → 7寸丸1本伏せにすると、概ね「約85〜90%」の荷重削減が見込めます。(代表的な計算例では 約87% の削減になりました。)以下に根拠・計算過程を示します。

根拠データ(参照)

計算(代表例・見積もり式)

1. まず、のし5段(湿式)側の「kg/m」を出す

資料の総重量:214.970 kg(この値は基準長さ1.95 m分の総重量)。

1mあたり質量 = 214.970 ÷ 1.95 ≒ 110.25 kg/m

2. 7寸丸1本伏せ側の「kg/m」見積

7寸丸瓦:1枚 ≒ 3.7 kg。

7寸丸の被り幅(働き幅)を 0.260 m と仮定すると、1mに並ぶ枚数 ≒ 1 ÷ 0.260 ≒ 3.85 枚/m。

したがって質量 ≒ 3.7 kg × 3.85 ≒ 14.2 kg/m

3. 削減率(%)

軽減率 = (元の重量 − 新しい重量) ÷ 元の重量 × 100%

= (110.25 − 14.2) ÷ 110.25 × 100% ≒ 約87.1% 軽減

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補足・注意点

上の計算は代表的な製品重量(3.7 kg/枚)と寸法(260 mm)を使った概算です。メーカーや製品種・冠瓦の種類、葺き土の有無、漆喰代替(乾式素材など)によって実測値は変わります。

 屋根全体に占める重量割合は一部ですが、耐震性の向上に有効です。棟は屋根上部に位置するため、同じ重さでも建物の揺れへの影響が大きい部分です。そのため、数%の軽量化でも耐震性には一定の効果があります。

◆ 費用対効果について

① 棟のみ軽量化(熨斗 → 7寸丸)

費用目安:30万〜50万円前後(棟延長・仕様により変動)足場組 15万~25万(施工場所によって金額は変動します)別途場所によっては道路使用許可書、交通整理員等が必要になることもあります。

効果:屋根上部が軽くなり、耐震性向上が期待できる

費用対効果:高め

→ 瓦を活かしつつ軽量化を実現できる、最も現実的な方法です。

◆ 結論:瓦をそのままにする場合の現実的な提案

1. 棟の軽量化(7寸丸+強力棟)

 → “費用対効果が最も高い”

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